2022.01.04

会議を変えなければ会社が終わる。その1

会議を変えなければ会社が終わる。その1

なぜ、会議を変える必要があるのか

さて、皆様の就業時間の中で、どのような業務に多くの時間を費やしているか考えたことがありますでしょうか。もちろん業種によっては業務内容が異なります。 
 
ただ一般企業にお勤めの方は、大きく分けて以下のように答えるのではないかと考えます。 
 
①書類作成(提案書作成、管理系書類等) 
 
②会議 
 
③営業/商談 
 
④移動 
 
⑤その他(休憩、研修等) 
 
残念ながら、業務内容の時間配分を調査したデータは見つかりませんでしたが、私の取引先の状況を見ると、コロナ禍による就業環境の変化も相まって商談もしくは「会議」の時間がかなり増えたのではないかと見ています。 
 
私個人としても、1日3つのミーティングでも疲れるのに、リモートワークにより移動時間がなくなったため、現在では日に4本、多いときは7本くらいに増えています。 
 
そう、皆様ビジネスマンにとっては「会議」とはなくてならないものですし、日常の業務時間の多くを消費させてしまうのが、この「会議」です。確かにリモートワーク普及で「会議」を増やすのには良い時代になりました。 
 
但し、この「会議」、増えれば必ずしも業務量が上がるわけでなく、むしろ会社に損失を拡大させてしまう恐れがあります。そのため、リモートワークによる「会議増」は、会社の業績へプラスにもマイナスにも大きな影響を与える時代になってきたのです。 
 
では、早速、どのように「会議」の質を上げるかを話して行きたいところですが、まず、以下前提を知ってもらう必要があります。 
 
この前提を知らないと、具体的な手法を伝えても身にならないことがほとんど。 
 
その理由は、この前提を聞いていただければご理解できるかと思います。

「会議」を行う上での前提知識

「会議」コストを知る

前提の一つが「会議コストを知る」です。 
 
「えっ、ほとんどの会議は会社でやるので会議室代などのコストはかからないよ」

という声が聞こえそうです。 
 
確かに自社でも在宅でも、リモートワーク会議などはお金がかかっていないように思えます。ただ、実際は会議中に万札が羽を生やして飛んでいっています。目には見えませんが、、。 
 
ズバリ、答えは人件費です。 
 
では、ここで質問です。 
 
「会議」に参加される方の手取りが平均30万円として、2時間の会議に6人参加した場合、人件費(会議費)はどれくらいになるか計算してみてください。※その他の前提条件もありますが、一旦省略します。 
 
答えは、67,500円になります。

では、どのような計算をしたかを説明します。 
 
まず、手取り30万の社員に会社が用意している費用は90万程度になります。 
 
(これはさすがに知っているでしょうが)会社は社員に対し毎月30万を銀行口座に入れていいますが、その他会社負担の保険、税金等を支払っています。さらに退職金の積み立てや、福利厚生費用も会社が負担しています。 
 
その他、オフィス賃貸、採用費、研修費、開発費、広告費、総務・人事などの管理費用など、給与明細に書かれていない費用が、会社の大きさに(社員数)ほぼ比例して増大します。 
 
もし会社のPL(損益計算書)が見れるならば、以下のような計算をしてみてください。 
 
販管費(人件費、オフィス賃貸、総務・人事などの管理費等のトータル費用)÷人件費×100%=販管費対人件費率 
 
これを計算すると、だいたい250〜300%になると思います。 
 
なので、手取り30万円の場合、(300%)として、3倍の90万円が会社が1人当たりに必要な資金として用意しているはずです。
(実際はもっと複雑な計算をしますが、、) 
 
そして、1人当たり1ヶ月の稼働日が20日、1日の業務時間が8時間、にした場合、日給は、90万円÷20日=4.5万円 さらに時給は、4.5万円÷8時間=5,625円になります。 
 
そこで会議参加人数と会議時間を参入します。 
 
すると、5,625円×6名×2時間=67,500円となるわけです。 
 
会社にとっては「会議」に約7万を支払っているのに、意味のない「会議」を繰り広げられ、その会議に「お金がかかっていない」との意識の社員が増えれば、「会議」の質を高めようとす動機も持ちにくく、さらにレベルの低い会議が続きます。この会社の末路は想像に難しくないですね。 
 
このように、リモートワークの普及による「会議」の増加に対して、「会議」の質を高める以前に、まず会議自体が「お金がかかっている」ということを経営者も社員も理解しなければ、次の説明に進められないことはご理解できたでしょうか。

「打ち合わせ」の意味を知らないビジネスマンたち

次の前提をお話しします。 
 
まず私が見てきたビジネスマンの打ち合わせ(前)のダメな事例です。 
 
①他のメンバーがカレンダー入れられたのか何の話かも知らずに参加する。 
 
②打ち合わせのテーマは知っているのに何も準備しないで参加する。 
 
「打ち合わせ」の語源は、「雅楽(ががく)」の演奏に由来します。「雅楽」とは、宮中や寺社などにおいて伝わる日本古来の音楽や舞のことです。雅楽では笙(しょう)などの管楽器、琵琶(びわ)などの弦楽器、太鼓などの打楽器が使われます。それらのリズムを合わせるために、笏拍子(しゃくびょうし)などの打楽器を打って拍子を取ることを「打ち合わせ」と言いました。これが転じて、打ち合わせは「物事がうまく合うようにする」といった意味になったのです。 
 
その語源の由来に「打ち合わせ」の仕方に大きなヒントが隠されています。管楽器や弦楽器、打楽器など、あくまでも皆が個々が練習して「打ち合わせ」の場で一つの音楽を作り上げています。但し、これには条件があり「個々が練習しなければ、打ち合わせするることができない」のです。 
 
よって先に紹介したダメなビジネスマンの事例のように、「打ち合わせ」の準備がなされてなければ、その会議は意味のないものになります。 
 
結論を言うと、「打ち合わせ」は、個々のそれまでの調査や企画などをすり合わせする場であり、自分の意見や主張を共有し、かつ皆の業務に組み込む一連の業務を「打ち合わせ」と私は定義しています。 
 
私が履修した大学院(MBA)も、課題がたくさん出されます。授業の時間には、その課題の発表に多くの時間が費やされました。課題ができてなければ、授業に参加する意味がなくなるのです。義務教育と違い、大学院は私費で行きます。 
 
よって授業1コマいくらかは誰もが知っているはずです。 
 
だからこそ、授業を無駄にしたくなく、それこそ必死に課題をこなすしかありませんでした。

いかがでしょうか。会議にお金がかかっていること知らない。「打ち合わせ」の内容も知らない、準備もしない、そんな社員がいる会社に未来はあるのでしょうか。 
 
本題の「会議を変えなければ会社が終わる」の意味は、上記のような理由からつけさせてもいました。 
 
さて、この前提を知っていただいた上で、どのように会議を変えるか、、。それは次回のコラムでお話しします。

文:芦田博

●コラムの記事は、毎月1日を予定しています。
2月公開予定コラム内容:「会議を変えなければ会社が終わる。その2」