2021.11.28

プロジェクトマネジメントで起こる不思議なこと。

プロジェクトマネジメントで起こる不思議なこと。

チームビルディングとは

チームビルディングとは、強いチームを構築していくための手法です。チームメンバーのスキルや能力、経験などを最大限に引き出し、目標を達成できるチームづくりを行うことを指します。
「チームビルディング(team building)」は、日本語に訳すと「チームを構築する」という意味となり。チームの能力を高めるため、組織文化や、やる気・満足度・コミュニケーション・人間関係・リーダーシップ・規範などのヒューマンプロセスに働きかけるための理論や手法となります。

 

チームビルディングは1950年代にアメリカで生まれました。日本では、バブル崩壊後、人間や人間関係といったソフト面に注目され、リーダーを対象としたコーチング研修やファシリテーション研修が中心にチームビルディング手法が導入されてきました。

チームビルティングのメリット

チームビルティングには大きく分けて5つのメリットがあります。

①コミュニケーションの活性化
チームビルディングを通じて、コミュニケーションが活性化します。上手なチームビルディングにより、これまでには接触のなかったスタッフ同士に良いコミュニケーションが生まれます。

②モチベーション向上
チームビルディングの適材適所や能力開発によって、スタッフの貢献意欲が生まれます。この貢献意欲がスタッフのモチベーションとなり、働きが評価されたり、チームの成果が評価されることで、モチベーションアップの原動力となります。

③イノベーションが生まれやすい
チームビルディングを導入することで、コミュニケーションの中から、アイデアやイノベーション創出が生まれやすくなります。

④チーム生産性が向上
上手なチームビルディングは、コミュニケーションや適材適所や能力開発がかみあうことで、チームとしての生産性向上につながります。

⑤障壁に強くなる
厳しい市場競争や社会変化の激しい時代では、チームに与えれたプロジェクトに様々な障害が発生しがちです。

しかし、チームビルディングで強固なチーム体制が構築できれば、共通の目的意識やモチベーション、相互連携、助け合いなどで支え合えることができます。そのため、大きな障害であったとしても、強い団結力により困難な状況も打破していきます。

チームビルディングの5段階プロセス「タックマンモデル」

チームビルディングには、フレームワークがあります。「タックマンモデル」とは、チームの状態を5段階に分け、段階別に必要とされる要素を示したフレームワークです。心理学者のブルース・W・タックマン氏が提唱したことからネーミングされています。

 

「タックマンモデル」以下の5つのプロセスを経て、発展できるとされています。チームがどの段階にいるかを把握して、その打開策を適切に行えば良いチームになるとされています。

①形成期
チームが形成されたばかりの段階。未知のメンバー同士が、お互いに探り合う状態です。相互理解を行い、リーダー主導のもと共通の目標意識を醸成しながら目標達成を妨げる要因・課題を見つけることが重要です。

②混乱期
共通目標が明確化され、それに対して意見が乱立し軋轢や抵抗が出てくる状態です。衝突を恐れずに意見を主張し議論を重ねていくことが重要となります。

③統一期
お互いの立場や考え方を理解し合いチームが安定に向かう状態です。主体性の発揮や適切な役割分担を行い、それぞれの長所を活かして目標達成に取り組んでいく姿勢が求められます。

④機能期
個人の能力を発揮しながらもチームとして機能していきます。メンバー同士がフォローし合い協働が確立。適切な人事配置により成果の上昇が加速します。

⑤散会期
プロジェクトの終了によりチームが散会する段階です。目的達成の可否を確認しチームビルディングの効果を検証します。

チームビルディングの重要なポイント

①適切な人材配置の実現
チームビルディングにおいては、スタッフのスキルや経験、価値観などをお互いに理解することで適材適所な配置や役割分担の明確化が必要性です。プロジェクトをこなしていくうえで各パートが効率的に進行していくよう人材配置を行います。

②ビジョンの形成
目標達成を実現するためには目的なビジョンの共有が必要です。チームビルディングを行うことで目標が明確化されるため、結束力が強固になり一人ひとりが「このチームで目標を達成したい」と考えられるようになります。

チームビルディングで起こる不思議なこと

体育会の合宿で経験した不思議なアトラクション

さて、ここからはチームビルディングを行う際に起きる当社代表芦田が経験した少し不思議な事例を交えてお話しします。

 


「信じるか信じないかはあなた次第です」(笑)

 

芦田は体育会系の空手部でした。よく合宿の際、夜の食事の後のアトラクションで不思議な経験をしたそうです。

それは、一人屈強な部員を椅子に座らせ、4人の部員が両膝と脇の下に人差し指を差し込みます。

そして掛け声のもとに、座った部員を持ち上げます。さすがに4人ががかりでも人差し指だけで持ち上げるのは大変です。そこで、4人が手のひらを重ね「手のひらに風を感じる」ようにします。風を感じたら、また再チャレンジをして持ち上げます。すると、、。

屈強な部員は天井に頭をぶつけてしまうぐらい持ち上がってしまうのです。(疑い深い芦田は)何度も試したのですが、やはり、事前、事後での結果は全く違ったとのこと。

この経験は、チームビルディングとは全く関係のない話かもしれませんが、「心を一つにする」というプロセスでは、示唆に富む大きなヒントがありそうです。

航空イベントで雲が消えた、その1

映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」はご存知でしょうか。

当社は、この公開記念日に東京タワー上空で飛行機3機を使用し、飛行機雲を引いて、この映画をPRするプロジェクトを行いました。
この映画は3部作、3D公開ともいうこともあり上空に「333」を描くというもの。

しかし、その公開イベント日はあいにく曇り。
飛行機雲は白いため、曇りになると全く見えにくくなります。リハーサルは午前中に数回行いましたが、やはり飛行機雲全く見えませんでした。スタッフは意気消沈。チーム全体はどんよりと曇りがち。本番は13時でしたが10分前になっても雲は上空を覆っていました。

それでも飛行機は東京タワーに向かってきましたが、既にバックアッププランへとシフトすることに、、。

ところが、1分前に東京タワーの上空だけが雲が消えてなくなっていきました。

「333」は綺麗に描かれ、その夕方には大きなニュースになりました。

 

 

配給:東宝

航空イベントで雲が消えた、その2

もう一つも、とある航空イベントでの出来事です。

当社はスイスの時計メーカーの依頼を受け、福島の復興支援として、このメーカーが所有するジェット戦闘機の航空ショーチームを招聘し福島上空で航空ショーをプロデュースしていました。このイベント、実は一回目は天候不良でキャンセル。なので今回は再チャレンジで失敗は許されません。

本番日になり、福島空港から会場である福島市へ向かうためジェット戦闘機が滑走した時です。

なんと、会場である福島市近郊上空に巨大な積乱雲が発生したのです。

その雲の動きを見ると、ジェット戦闘機が離陸して会場着く時間には会場の上空にかかってしまうという予測でした。このままでは危険という判断で無線でジェット戦闘機のパイロットに注意を呼びかけます。

それでもジェット戦闘機離陸し会場に向かいました。そして会場に差し掛かるころ、なんと、その積乱雲は福島市上空に入ることなく消えていきました。

無事、航空ショーが成功したのです。

まとめ

さて、突拍子もない不可思議な事例をここで紹介するのは適切ではないかもしれません。チームビルディングは人と人の関与であるもので、自然現象とは関係ないと思われるでしょうし、たまたま起きた気象変化だったのでしょう。

 

しかしながら、芦田が言うには、プロジェクトの成功にはいつもスタッフ間の一体感があったこと。

場合により、その一体感がMAXになるとちょっとした奇跡が起きること。

であると述べています。

不思議なことは起きないまでも、普通に考えてもチームに不協和音が出れば、やはりチームの成果が上がりにくいのは自明の理。反対にチームビルディングがうまくいけば大きな成果が出ることも多く経験しています。そして、チームビルディングが熟成すれば、ちょっとした奇跡が起きること、このような経験を、当社の多くのスタッフが類似の体験しているのです。

チームビルディングは、複数の人間が存在し、ともに成果を上げていく必要のある組織であれば必須となる考え方です。チームビルディングにより共通の目的意識や業務遂行へのモチベーションなどがもたらされます。社内におけるコミュニケーション不足や足並みの悪さに悩んでいる場合は、ぜひチームビルディングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

コラムの記事は、毎月1日を予定しています。

1月公開予定コラム内容

・会議を変えなければ会社が終わる。その1