2022.01.30

会議を変えなければ会社が終わる。その2

会議を変えなければ会社が終わる。その2

会議を変える3つのポイント

前回のコラムでは、
会議にお金がかかっていること知らない。
「打ち合わせ」の内容も知らない、準備もしない。
そんな会議が続く会社に未来はない、とお伝えしました。
今回のコラムでは、
実際どのように会議をすれば良いか、、。
会議を変える3つのポイントを紹介します。

ファシリテーターの起用

まず、皆様の会議にファシリテーターは毎度起用していますでしょうか。
このコラムではファシリテーターの解説を行うところではありませんので、
ファシリテーターを知らない方は、いくつかのサイトで紹介されていますのでご覧ください。
特に以下のサイトはかなり詳しく解説されています。
https://jinjibu.jp/keyword/detl/32/
念のため、ファシリテーターの役目を(弊社の考えで)紹介しますと、

①アイスブレイクの実施:
参加者同士の紹介、話しやすくするための意図的雑談の実施
②会議の目的・目標・手順を確認:
最初にプロジェクトなどの背景や目的や決定すべき内容を話す。
③合意形成を促進:
参加者の意見などを引き出し、議題の合意形成を行う。
④会議の進行管理:
⑤次回へのタスク依頼や実施事項の確認

私も多くの会議を見てきましたが、
このファシリテーターの起用もしくはファシリテーターらしい人がいた会議はほとんど見たことはありません。
前述のサイトにも記載していますが、
ファシリテーターと司会はまったく別物です。
なので、ファシリテーターという概念を知らない方は、ファシリテーションがどんなものなのか想像もつかないかもしれませんが、
ファシリテーターいる会議といない会議では雲泥の差が生まれます。
ファシリテーターは資格制でもないので、
誰でも勉強可能です。
ただ、ファシリテーターはかなりの訓練と素質も必要かとは思います。
会社上層部は、
まずファシリテーターという概念を知り、
また、ファシリテーターの素質を持つ社員を見つけ出し、
かつファシリテーターの勉強や訓練させることが、
会社に有益なことであると確信しています。

会議実施における付帯準備

ファシリテーターの起用で、ほとんどの会議の質は高まりますが、
ファシリテーターを起用すれば、それで終わり、とはなりません。
以降は、ファシリテーターの役目意外の部分を伝えて行きます。

参加者の選定

参加者の選定はとても大事です。
意外や多いのが、あまり考えずに参加者を選定しているケースです。
選出においては様々なパターンがありますが、
全ては伝えきえないので、ここでは2つ紹介します。

①参加者が有効な参加であるか否か
日々行われる会議で、
あまり話さない、または一言二言しか話さない、
という人はいますでしょうか。
これアウトになる企業もあります。
会議で話せない人は次回の会議から外す企業が多いのです。
(特に外資系企業に多い)
考えてみれば簡単で、
会議で機能しないならば、他の業務を進めてもらった方が良いからです。
「研修中の新人だから話せなくて仕方ない」
「共有のため参加してもらったから」
「新たにプロジェクトに入ってもらったから、発言するまでの情報がない」
そのような声が聞こえて来そうですが、
それは全部言い訳です。
当社も新人で会議に入れることが多いのですが、
新人だからの視点を期待して会議に参加させます。
研修から会議での発言についての意味を教え、
発言を行う訓練もしています。
また、共有のための参加、
もしくは、プロジェクトに入ったばかりでも、
誰も発言しなくていいという決まりはありません。
むしろ、情報が少ないかならこそ、積極的な質問がなければなりません。
このような言い訳する方は、
次回も別の理由を見つけ発言をしない、ということがほとんどです。

②人選が適切か
会議にもいくつかの種類がありますが、
例えばアイデア会議のようにブレインストーミングなどを行う場合、
否定的な意見しか述べない人がいます。
否定的な意見を述べる人は背景には様々な心理が隠されていますが、
ほとんど場合、
アイデアが出せない自分に気づいていて、
否定することで、自己の知的アイデンティティを誇示しようとしています。
https://the5seconds.com/jinkaku-hitei-20028.html
ブレストでは、
斬新なアイデアがでてきても、
最終的にネガティブチェックもします。
このような方の参加、このネガティブチェックの段階での参加はかまいませんが、
ブレスト段階では外しておいた方が賢明でしょう。

人は4つのタイプが存在すると言われています。
その4つとは、
①自分の立ち位置を大事にしているコントローラー
②自分の価値を認めてもらいたいプロモーター
③人をサポートすることに喜びを感じるサポーター
④正しいことに意義を感じるアナライザー

https://coach.co.jp/whatscoaching/20170821.html
会議では、その会議の種類やプロジェクトメンバー選定においても、
各人の経験や能力、実績のみならず、
いくつかの
タイプ分析(特に性格性分析)が必要です。
例えば、コントローラーが多いプロジェクトでは、相互の喧嘩や派閥化が起きたり、
プロモーターが多いプロジェクトでは、自分のアイデアの主張ばかりで一向にまとまらない、、。
そんな会議を目の当たりしたことはないでしょうか。
会議では、
参加メンバーのタイプ分析や心理分析などを行い、
その組み合わせが適切かまでを検討する必要があります。
このように、会議は会議の前からの準備が必要なのです。

議事録の作成

「さすがに議事録はとっているよ」
と言われるかもしれませんが、意外や多いのも議事録を取らない会議(会社)です。
議事録を取らない会社では、
確かに個々がメモを取っているかもしれませんが、
実は会議の決定事項を個々の解釈でメモを取ってしまうと、これはこれでトラブルが発生します。
誰か一人議事録を取る人物を決め、
会議が終わったたら参加メンバーに展開することが肝要です。
これにより、会議の決定事項が統一化されるばかりでなく、
他の参加者からはメモの手間が省かれ会議に集中できます。
当社ではこの議事録作成を新人が行うことにしています。
議事録は会議の内容や意図、決定事項であるか否かの判断などを明確に解釈しないと、
記載することができないからです。
新人は会議の内容を聞き漏らさないよう、集中力が高まり、
同時に仕事への知識獲得が急速に進みます。
当然、会議が終わったらその疲労度はとても高く、新人研修にも大きな効果を発揮します。
また、議事録の作成はスキルが要され、
新人でも数年すると格段にまとめ方がレベルアップします。
ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスによって提唱された「エビングハウスの忘却曲線」と言うものがあります。
・人は20分後には42%を忘れ、58%を覚えている。
・人は1時間後には56%を忘れ、44%を覚えている。
・人は1日後には74%を忘れ、26%を覚えている。

このように、
いくら白熱した会議で有効なアイデアや意思決定が行われたとしても、
その内容は、1日で74%忘れてしまうのです。
このように議事録で情報を残さないということは、
会議を無意味にすると言っても過言ではないでしょう。
もう一度振り返ってみてください、
この一週間で議事録をとった会議はいくつありましたか

会議の技術

最後になりますが、
会議をよりよくするためのテクニックはまだまだたくさんありますが、文面の都合上一つだけ紹介します。
これはファシリテーターのテクニックでもあまり紹介されていないテクニックです。
よく、このようなことを言う経営者を見かけませんか。

「うちの会社の社員は、会議で意見や発言しないんだよな」

意見や発言しない理由はいくつかありますが、
一発で発言させてしまうテクニックがあります。

昔、社員を小馬鹿にしたように前述のセリフを吐いた社長がいたので、
私も若かったのか(笑)
「では、社員からアイデア100本を60分以内に頂きます」
と宣言しました。
「そんなんできたら苦労しないわ」
と社長は言いながら退席。60分後の戻ってきてもらうようにしました。
方法としては、
まずホワイトボードか大判白紙を複数枚用意してもらいます。
そして、20人ほどいた社員を5グループ/各4人に分け、
各グループのリーダーも決めます。
そしてアイデア会議を再開してもらいます。
ホワイトボードにどんどんアイデアが書かれ、
私は進行のサポートで各グループを回ります。
そして一時間後、社長が戻ってきました。
「では、社長、アイデアを4グループからのプレゼンを行います」
グループごとのプレゼンして、
他のグループとの対抗心もあるので、
プレゼンも白熱します。
中身も上々で、社長も驚いていました。
「どうして、こんなアイデアが出るようになったんだ」
以後、その理由を社長に説明しました。
「会議の参加人数が多いと、発言する際、責任とか、恥ずかしいとか、色々考えてしまうのです。また、いつも社長が最後に決めてしまいませんか。これではアイデアを出す気持ちも削がれます。だからグループを小分けにして、責任も分散し、話しやすい雰囲気をつくったまでです。」
社長は反論もできず渋い顔をしていました(今ならもっと優しく諭しますが、、笑)
聞けば簡単な話ですが、意外や多くの企業はこのテクニックを知らないものです。

最後に

会議を良くする方法、いかがでしたでしょうか。
皆様の会社の会議では、前述したような項目をどれくらい採用してますでしょうか。
(もう一度簡単にまとめます)
①ファシリテーターを起用もしくは教育しているか。
・アイスブレイクの実施:参加者同士の紹介、話しやすくするための意図的雑談の実施
・会議の目的・目標・手順を確認:最初にプロジェクトなどの背景や目的や決定すべき内容を話す。
・合意形成を促進:参加者の意見などを引き出し、議題の合意形成を行う。
・会議の時間管理:
・次回へのタスク依頼や実施事項の確認
②会議の事前準備を行なっているか(メンバー選出、事前資料作成、アジェンダ作成、議事録等)
③会議テクニックを知っているか、勉強しているか、取り入れているか。

上記のような会議方法を知らない会社はいずれ活力を失うと思いますし、
実際私が経験した会議で上記全てを実施している会社はほとんど見かけませんでした。
反対に、会議方法を知る、実施することは競争優位になります。
ぜひ、自社の会議のあり方を再検討していただけたら幸いです。

まだまだ、会議についても伝えたことは沢山ありますが、
本コラムではここで締めさせていただきます。

文:芦田博

●コラムの記事は、毎月1日を予定しています。
3月公開予定コラム内容:「我が社の受注基準」